写真はハイダラーバードでは有名な老舗レストランBawarchiで2014年に食べたビリヤーニ。店の照明が暗すぎた(インドではありがち)。写真も暗くなっちゃった。
まったく「映え」ないけれど、これこそ昔ながらの提供のされ方。まず楕円形のステンレスのプレート! そして、その全体を白い(ところどころ斑だけど)ご飯が覆っていて、下をほじくるとビックリするくらい沢山の肉が出て来ます。いいねぇ。
つまりビリヤーニを炊いた鍋の中を模しているのだと思います。そう考えると、こっちも直接鍋を掘って食べているような気持になって楽し楽し。でも残念ながら、こんな出し方はめっきり珍しくなってしまいました。
鍋の中を模すのなら、日本の釜飯みたいに小分けで作ったらと思ったこともありますが、それだと祝祭感が薄れてしまいます(盛りだくさんのおめでたいイメージが大事)。それに何よりも一度にたくさん作った方がおいしくできるからでしょうね。(ハイダラーバード式では鍋の底の生肉にかかるコメの圧力が大きい方が、肉がおいしく仕上がるのだというのが個人的見解です。)
次の写真は、ものすごく有名な老舗Paradise(写真は2014年)。
ムンバイから来たパールシー商人(ゾロアスター教徒)の店なので、地元ではハイダラーバード・ビリヤーニの店というよりも、たくさんあるビリヤーニのひとつという感じで受け止められていると思う。
昔はご飯の上にゆで卵が載っており、「これがパールシー風なんだ」と教えてもらったけれど、もうそのやり方をやめたみたい。今ではハイダラーバード・ビリヤーニの名店ということになっています。
肉をちゃんとご飯の下に隠しているところや、ご飯に白いところを残してあるところ、そして何よりもミルチ・カ・サーランが付いてくるところに、オーセンティックなハイダラーバード・ビリヤーニの感じがすごく出ています。
ハイダラーバードのビリヤーニには、必ずお供が二つ付きます。ライタ(ブーラニという名前があるらしいことを最近知る)とミルチ・カ・サーラン(代わりにダルチャを食す人もいるようですが、私自身はダルチャを出された経験はありません)。
ミルチ・カ・サーランがつくのは、ビリヤーニはテルグ地域ではメインディッシュなので、単品で完結するようになっているからだと思います。(つまり、ビリヤーニと一緒にチキンカレーを注文したりはしません。)
なお、ミルチ・カ・サーランは青唐辛子とピーナッツやゴマで作るベジのカレーです。(つまりチキンカレーのグレービーとかではありません。) 写真はBawarchiで出されたもの。もちろん、お代わり自由。
本当はレシピを載せようと思ってたのに、長くなっちゃったので、また次回。