· 

インド絣と着物サリー

この二か月間でやったのは、古着の着物を解体してサリーに改造するリフォーム計画。やっとでけた。ふ~

 

サリーは縫い目のない一枚布が基本。でも昨年コルカタの物産屋台で少数民族の古裂のパッチワーク・サリーを見かけ、そっかー!と目からウロコ。そういえばパッチワークや刺繍といった針仕事はベンガルの伝統。南インドにはないので、サリーが継ぎ接ぎでいいなんて、考えたこともなかったのでした。

 

2枚目の写真は、2005年国立民族学博物館開催特別展「インドサリーの世界」で貸し出した、私物の絣サリー。ポーチャンパッリ村製で、絣の中でもっとも難易度が高い経緯絣。(図録『装うインドーインドサリーの世界』は古本が流通。)

 

実はテルグ地域はインド絣の一大産地。中でもポーチャンパッリ・サリーは有名なブランド(Wiki)。もちろん地理的表示(GI)を獲得しています。ラモジ・フィルムシティのすぐそばにある、びっくりするほど小さい村なんですが。

 

実はインド自体、世界の絣の発祥の地です。日本の絣もインドから伝来しました。ここらへんの歴史は拙稿「インド絣の世界」(『インド文化事典』丸善出版)に書いたので、興味のある方はぜひご一読を。(買うと高いから図書館で借りよう。)

 

というわけで、話が長くなりましたが、インド絣が日本に伝来した地にぜひ行きたいと、ン10年前奄美大島を訪問(久米島が一番最初に伝来した地であるとの説明書きの看板がありました)。そこで記念に大島紬の着物を仕立てました。自腹で買った最初で最後の着物。結局一度も着る機会がなく・・・。もったいないなぁと思っていたところ、冒頭のとおりサリーにすることを思いついたのでした。

 

なお、サリー1着には着物2着が必要。今回サリーは3着作ったので着物は計6着消化。自分の以外の着物5着は姑の形見で、全部絣。ひたすら5メートルを何本も直線縫いとか裁ちかがりとか、やったことない地味な作業で糸を3本も消費! もうしばらくミシン見なくていいかも(笑)。

これは特にお気に入りのポーチャンパッリ。インド絣には日本絣にはない明るい色遣いやかわいい柄があって好き。