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タゴールと怪談とあまや座

 

あまや座さんでのインド映画特集トークの準備。自分から言い出して、自業自得のタゴール漬けの8月。集中力が途切れたスキに、「あ~暑さも忘れてヒンヤリ背筋も凍る怪談を聞きたいものだ」と思い、テルグ映画を探したけどどうも「怪談」ではなくて「ホラー」が出てきてしまう。

 

 写真はテルグ映画としては初期の怪談=ホラー映画ともいえる、Ram Gopal Varma監督の、その名もズバリ「幽霊」(deyyam 1996年)のポスター。しかしというか、やっぱりというか、結局は丸い文字が雰囲気を台無しに・・・。(笑)

 

 矢先、なんともタイムリーにサタジット・レイ監督でタゴール原作の怪談映画を発見! もとは短編3本からなる映画「三人の娘(Teen Kanya)」の真ん中の話で、Monihara(英題The Lost Jewels、原作の邦訳は「宝石を失った男」)という作品(1961年)。

 

 特に背筋は凍らなかったけど、それは冷房が節電モードだったからかな。確かに気味悪かったけど、それは白黒だったからかな。

 

  宗教学専門の友人によると、幽霊話はどの宗教圏でも似たり寄ったりのパターンになるんだとか。で、思い出したのは昔ホームスティしていた家のアンマ=お母さん(ほぼおばあちゃんだったけど)の話。

 

 彼女の実家の近所に嫁に来た若妻が、数年後に実は幽霊だったのがバレた。正体がバレた彼女が村の井戸のふちを軽々と飛び越えて闇のなかへ消えていった、という最後の場面を生き生きと語るアンマの真剣かつリアルな様子の方が怖かった。ちなみに、その幽霊の元夫と子供たちはその後も村に住み続けたらしい。話の真偽はともかく、その話の中にはヒンドゥーの神様とかはまったく出てこなかった。

 

 

 

 ところで、タゴールっていえば、テルグ人にはこれね。(爆)

 

  話はそれましたが、あまや座さんのインド映画特集、私のトークの回じゃなくてもいいから、ぜひ来てね。ついにこんなところにまでテルグ映画が・・・って感動します。(←去年も泣いた。)